Radiohead / KID A

Kid a

Kid a


ふいにテレビから「Kid A」が流れてきて驚いた。*1
それで久々にこのアルバムを聴いています。
Radioheadのアルバムはそれぞれに個性があって面白いです。その中でも『Kid A』は特にエレクトロな路線のアルバム。
全篇通して感じられる冷たい音。その雰囲気が深夜のこの時間にぴったり。もー、大好きで、1曲1曲解説してきたいくらいイイ感じです。
実はこの日記のタイトルにもなってる「Motion Picture Soundtrack」もこのアルバムの最後に収められてる曲からとったもの。この最後の曲だけは冷たい印象から一変して、温かいオルガンの音と、トムの優しくて柔らかい声が響きます。まるで子守唄を歌ってるようです。
有名な話ですが、この曲は自殺をしようとしてる男の人について歌った曲なのです。
「自殺」って聞くとちょっと不穏なかんじがしますが、この曲の優しくて温かい音を聴いてると、そこには死の恐怖すら無くて、これから眠りにつく人を優しく包み込んでるように感じます。Radioheadの中でも1、2を争うほどの名曲ですよ。

赤いワインと睡眠薬が
僕を君の元に返してくれる
安っぽいSEXと悲しい映画が
僕を帰るべき所へと導いてくれる

君は狂ってるよ、たぶん
君は狂ってるよ、たぶん

手紙を送るのを止めよう
どうせ燃やされるだけだから
映画とは違うんだ
僕らはささやかに騙されてきたんだ

君は狂ってるよ、たぶん
君は狂ってるよ、たぶん

来世でまた会おう

「Motion Picture Soundtrack」

消え入りそうな声でトムが歌う‘I will see you in the next life’(来世でまた会おう)てところがいつ聴いても切ない。

Radioheadの魅力は色んなところで語り尽くされているけれど、ひとつ挙げるとすれば、いくら聴き込んでも飽きがこないところだと思います。それぞれのアルバムのサウンドの変容ぶりもそうだし、アルバム一枚を聴くにしても、1回聴くごとに新しい聴き方、感じ方ができたり。たぶんこれからもずっと聴き続けるだろうなぁ。

*1:東山紀之がコメンテーターやってる番組の冒頭で一瞬だけ使われてた。