木曽駒ヶ岳登山(4)


伊那前岳の折り返し地点。広い千畳敷カールを眺めながら宝剣岳へと向います。足取りは軽いです。



剣岳への登り口。鎖場なんかもあったりして、予想してた以上に険しい。
右手は深い谷になっていて、あやまって足を滑らせようものなら・・・・・。ちょっとヒヤヒヤします。



15分ほどで宝剣岳山頂に到着。とっても狭い頂上。岩がごろごろしてて足場も悪いので、あんまり長居したくは無い場所です。



頂上からの眺め。
遠くに見える南北アルプスばっかりに目がいってましたけど、そういえば自分は今中央アルプスの上にいるのでした。
一番近い右の山が三の沢岳。左の一番奥に見えるのが百名山、空木岳。




北西の方角に見えるのは信仰の山、御嶽山。いつかあそこにも登ってみたい。


後ろから登ってくる人が増えてきたので、狭い頂上を脱出。極楽平へ向けて歩き出します。
下りの道も登りと同様の鎖場があり、なおかつ両側が谷になっているので高度感抜群。ちょっと怖いです。



こういうほぼ垂直の壁なんかもあったりします。
写真は向こう側から降りてくる人を待ってるところ。
おばちゃんがキャーキャー言いながら降りてきました。小休止だと思ってノンビリ待ちます。



下りの人がほとんどいなくなったので、いよいよ登り始め。
岩盤をむんずと掴んでよじ登ります。



岩だらけの道を下りきったところにある三の沢岳への分岐地点。ここから極楽平までは割と平坦な道が続きます。




左には南アルプス、目の前には中央アルプス、上を見れば雲一つない青空。思わず口笛吹きながらスキップしたくなるような景色が広がっていました。


太陽も高くなってきて、だんだんとぽかぽか陽気になってきました。歩いてるとちょっと暑いくらいになってきたので、この辺で着ていたレインウェアを脱ぎ、ダウンジャケットを脱ぎ、フリースを脱ぎ・・・レイヤリングは登山ウェアの基本です。




極楽平に着くと、今度は千畳敷まで一気に下ります。階段が設置してあったりして、歩きやすい道。
山の斜面にはチングルマの群生がありました。綿毛が光り輝いて綺麗です。
チングルマって未だに綿毛の状態でしか見たことないのですよねー。夏には可憐な白い花を咲かせるそうなのです。これはまた見に来なくてはなー。




ナナカマドは風に葉っぱを吹き飛ばされて寂しい姿になってる木がほとんどでしたが、南側の斜面はまだ葉が残っている木が多いような気がしました。
この辺まで来るとロープウェイ駅が近いこともあって、三脚を立ててカメラを構えてる方が沢山います。中には堂々と柵を越えて写真撮ってる方も・・・。こういうの見ると同じ写真を撮る者として悲しくなります。マナーは守ろうよ。
ちなみに、柵を張ってるのは踏み荒らしによって、植物が痛まないようにするため。高山植物はデリケートなので、すぐにダメになってしまうそうです。裸地化にもつながるとか。



駅までおりてきました。人でいっぱいなようですが、これでもすいてる方だそうです。
登ってきたときもそうでしたが、駅では「長い時には2〜3時間の待ち時間になりますので、お早めの行動を・・・」的なアナウンスが流れていました。3時間て・・・。
私は待ち時間もほとんどなく、すんなり乗れました。


ロープウェイでしらび平に急下降し、そこからバスで菅の台バスセンターへ。最初の地点まで戻ってきました・・・。疲れたぁ・・・。



下界のぽかぽか陽気に誘われて眠さが限界でしたが、「眠りこけてしまう前にメシ食っとこう」てことで、駒ヶ根名物のソースカツ丼をいただきました。
ドンブリからはみ出すくらいのトンカツ。トンカツのしたには分厚く千切りキャベツが敷き詰められていて、ご飯はその下に。キャベツをほじくり返しながらご飯を食べるのです。
豪快な丼ですが、味は普通・・・。でもお腹は満たされるし、前の日に山小屋で食べた肉じゃがよりは美味しいので、これはこれで満足なのです。



お腹がいっぱいになった後は近くの温泉「こまくさの湯」で汗を流しました。
写真は温泉の裏を流れる川。下界といえどもだいぶ日が傾いてきて、空気は少しだけひんやり。湯冷めしないようにフリースを羽織り、ぼーっと景色を眺めていました。
1泊2日の山旅もこれで終わりか、と思うと少し寂しい気持ち。でも「1泊2日でアルプスに登れるんだよ?」そう考えると妙にウキウキしてきました。
「来週はどこの山に登ろうか・・・」
河川敷のモミジはまだ青々としています。下界の秋はまだこれから。


〜おわり〜